インプラント歯周炎はご存じですか?歯周病より危険!その特徴と増加傾向の理由
2023年11月1日
皆様、こんにちは!
深谷市にある歯医者 ふかや夢デンタルクリニックの院長 松本眞左大です。
インプラント治療は、自然な歯に近い機能面と審美性が優れた補綴治療です。
歯を失ってしまったとしても、治療前と同様の生活を取り戻すことができる素晴らしい治療法です。
ただし、メリットだけではなく、デメリットもあります。
このブログでは、インプラント治療に伴う潜在的な危険性、
特にインプラント周囲炎に焦点を当てて詳しく解説します。
・インプラント歯周炎って知っていますか?
インプラント自体は人工素材で虫歯になることはありません。
ですがインプラントの周囲の歯茎には普段の適切なケアが必要です。
歯茎とインプラントの隙間に食物残渣やプラークが集まって歯周病菌が繁殖します。
継続的に不衛生な状態な場合、インプラントの周囲にある骨が溶け出してしまう為、
インプラントのみならず、周囲の歯も自然に抜けてしまうということがあります。
・インプラント周囲炎はどんな症状?
歯茎から血や膿が出る場合があり、その状況で放置してしまうと、
質の高いインプラント治療であってもグラつきなどは発生し、不安定になる可能性があります。
インプラント周囲炎は歯周病と類似しているのですが、それ以上に嫌な特性が存在します。
インプラント周囲炎のリスクとは以下です。
痛みが少ないため、診断が難しい
歯茎の腫れが目立たず、見つかりにくい
出血があまりない
歯茎だけでなく、骨にも急な炎症が起きる
症状が急速に進行する
インプラント周囲炎が発症しても、症状が少ないため、気づかずに進行してしまうケースが多い病気です。
未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスのため、歯科医院にしっかり通うことが重要です。
それにより、症状の早期発見・予防にはとても効果的です。
・インプラント周囲炎が増加している理由は?
ヨーロッパ歯周病学会の報告によると、
インプラント治療を受けた患者の28〜54%がインプラント周囲炎を発症するとされています。
とても高い頻度で起きていることを示唆しています。
この増加の背景には、インプラント治療成功の基準が影響しています。
一つは「生存率」です。インプラント歯周炎を発症していたとしても、
インプラントが抜け落ちていない場合は成功とされます。
もう一つは「成功率」で、これはインプラントだけでなく周辺の骨や歯茎も健康であることが求められます。
どの基準を選ぶかは、各歯科医院の医師によるが、生存率だけを重視するクリニックも少なくありません。
健康を最優先する視点からすると、成功率が高いほうが歯を残すことにつながるだろうと考えられます。
良い歯科医院とは、良いところ・悪いところをはっきりさせ、患者が納得してから治療を開始する医院だと思います。
ウェブサイト上の情報だけで良い歯科医院だと判断するのはリスキーです。
・ まとめ
インプラント治療を検討する際の重要なポイントとして、
歯科医師のスキルやクリニックの設備が大事です。
さらに、インプラント周囲炎などを予防する長期的なサポート体制が求められます。
インプラント治療を検討している方は、カウンセリングを提供するクリニックを選択し、
歯科医師と直接相談していくことを推奨しています。
そして、治療を受ける際には将来のメンテナンスで通院も考慮し、
アクセスしやすい場所にある医院であるかも選択基準になります。
当院では何よりも患者様が安心して治療を受けられるよう、
安全性を最優先に治療を提供しています。
お気軽にお問い合わせください。
埼玉県 深谷市 ふかや夢デンタルクリニック
歯科医師・院長 松本眞左大